M&P 機械材料・材料加工部門

部門長挨拶

第104期部門長 山崎 泰広 (千葉大学)

 この度,第104期日本機械学会機械材料・材料加工(M&P)部門の部門長を拝命いたしました.櫻井淳平副部門長(崇城大学),松崎亮介部門幹事(東京理科大学)をはじめ,部門運営委員,広報委員会および各技術委員会の皆様,ならびに学会事務局の近藤愛美様のご協力をいただき,また歴代部門長のご助言を仰ぎつつ,精一杯務める所存ですので,何卒ご指導,ご協力のほどよろしくお願い申し上げます.

さて,本部門を含む学協会を取り巻く状況を見ますと,人口減少に伴う会員数の減少に加え,長年学術・技術の基盤を築いてこられた諸先輩方の引退も重なり,多くの学会・部門で新規会員の獲得,知見・技術の継承,組織の活性化が大きな課題となっているように感じます.また,産業界と学協会との関わり方も年々変化しているように思います.かつては,講演会や部門運営の場が若手育成や相互研鑽の機会として活発に機能していましたが,近年はそのような余裕が少なくなり,産業界と学術界とのつながりがやや希薄になってきているように感じています.そこで本年度も,若手の大学教員および産業界の方々に新たに部門運営委員へご就任いただきました.若手や産業界の声を取り入れやすい体制を整え,本部門がこれまで以上に産業界と学術界をつなぐ場となるよう運営してまいりたいと考えております.

本部門は,材料の特性とその加工に関わる幅広い分野を扱い,産業界との結びつきが深く,他部門とも研究領域が重なる学際的な部門です.これまでも他部門と連携しながら講演会や講習会を実施してまいりましたが,本年度も引き続き,積極的に協力を進めていきたいと考えております.本部門では,第8技術委員会(講習会等行事企画・産学交流担当)の皆様のご尽力により,講習会とM&Pサロンを開催しております.本年度も,材料力学部門・計算力学部門との共催による講習会「機械材料・材料加工のシミュレーション・計測と力学(第6回:金属AMの基礎から最先端研究まで)」,ならびに機素潤滑設計部門との共催による講習会「ねじ締結基礎・実用講座」を予定しております.さらに,新規講習会も検討しており,会員サービスの向上につながれば幸いです.企業講師の皆様から最新の話題をご講演いただくM&Pサロンについては,昨年度から学生の参加費を無料とし,参加しやすい形へ改善いたしました.このサロンが,学生にとって産業界の方々とつながるきっかけになることを期待しております.企業会員の皆様の中で講師をお引き受けいただける方がいらっしゃいましたら,ぜひお声がけいただけますと幸いです.

部門間交流は,講習会に加えて機械材料・材料加工技術講演会においても進められています.2023年度にはつくばで材料力学部門・材料力学カンファレンスとのコロケーション開催を行い,本年9月も大阪大学でコロケーション開催を予定しております.さらに,2027年度についても新潟での開催に向けて検討を進めています.本部門登録会員の多くが材料力学部門にも登録されていることから,こうした連携には大きな相乗効果が期待されます.今後も,第2技術委員会(技術講演会担当)および第6技術委員会(将来計画担当)の皆様とともに,より良い形を目指して検討を進めてまいります.

国際交流も本部門の重要な活動の一つです.2024年にインドで開催された第7回アジア材料・加工シンポジウム2024ASMP2024)に続き,2025年にはグアムで第2JSME機械材料・材料加工国際会議2025ICM&P2025)を開催し,多くの皆様にご参加いただきました.ICM&P2025では学生の参加者が想定を大きく上回り,若手研究者の奨励という点でも意義ある会議となりました.一方で,海外研究者の参加が少ないことは今後の課題です.現在,第4技術委員会(国際交流担当)および第6技術委員会(将来計画担当)において,ICM&PASMPの同時開催も視野に入れた検討を進めております.詳細が決まり次第ご案内いたしますので,ぜひご参加をご検討いただければ幸いです.

コロナ禍を契機としてオンライン会議技術が定着し,講習会やM&Pサロンは現在,ハイブリッド形式での開催が中心となっています.ハイブリッド開催は参加しやすさの面で利点がある一方,対面開催に比べると人的ネットワークの構築には難しさもあります.そのため,技術講演会は対面開催へ戻しておりますが,講習会などについては,ハイブリッド開催の利点を活かしつつ,より実りある形にできるよう検討してまいりたいと考えております.

私自身にとって学会・部門は重要な存在です.私は博士課程進学後半年で社会人博士へと籍を変え,地方の小規模な大学に職を得ました.当時は研究について相談できる先生方が限られておりましたが,恩師の(強めの)勧めにより学会の研究会に参加するようになりました.振り返れば,現在の私があるのは,研究会での活動と,そこでご指導・ご鞭撻を賜った大学・企業の皆様のおかげです.本部門においても,分科会・研究会は産業界と学術界をつなぐ重要な場となっています.現在,二つの研究会が活動しており,新たな研究会も立ち上がりました.今後も第5技術委員会(分科会・研究会担当)の皆様と相談しながら,新たな研究会の立ち上げを検討してまいります.「このような研究会があればよい」といったアイデアがございましたら,ぜひお声がけください.

以上,所感を述べてまいりましたが,部門の発展に少しでも寄与できるよう努めてまいります.部門登録会員各位におかれましては,今後ともご支援,ご鞭撻を賜りますよう,何卒よろしくお願い申し上げます.