M&P 機械材料・材料加工部門

部門長挨拶

第102期部門長 松本 良 (大阪大学)

 この度,第102期日本機械学会機械材料・材料加工(M&P)部門の部門長を拝命いたしました.赤坂大樹副部門長(東京工業大学),坂井建宣部門幹事(埼玉大学)をはじめ,部門運営委員の皆様,各技術委員会・広報委員会の委員の皆様,そして学会事務局・近藤愛美様にご協力を仰ぎながら,部門運営・活動に取り組む所存です.部門,学会の活性化および会員の皆様へのサービス向上に努めますので,皆様からのご指導,ご協力,何卒,よろしくお願い申し上げます.

 2023年5月の新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後,初めての新年度を迎えました.各種行事や部門の運営について,コロナ禍以前の従来の方式とコロナ禍で培った非常時の方式を織り交ぜた方式が,2023度までの試行・移行期間を経て,2024年度は定着へ向かうものと予想されます.コロナ禍中のオンライン中心の運営方式では,交流や協議が制限され,多角的な議論を要する事案,例えば,部門や行事の将来計画を十分に協議できない状態が続いていましたが,2024年度は解消できることを期待するとともに解消することに努めたいと思っています.そのためには委員の皆様はじめ多くの会員の皆様が集う機会を設けることが重要と考えていますので,現在,準備中の2024年度の主な講演会について以下に記します.

 まず9/8(日)~11(水)に愛媛大学にて開催予定の2024年度年次大会は,第一技術委員会を中心に多数の特別企画やオーガナイズドセッション(OS)を準備いただいております.また部門同好会も開催し,2023年度部門賞・部門一般表彰の授賞式を執り行う予定です.11/1(金)~3(日)には第31回機械材料・材料加工技術講演会(M&P2024)を富山大学にて開催予定であり,第二技術委員会を中心とした実行委員会に準備いただいております.こちらは2023年度の材料力学(M&M)部門とのコロケーション(同会期・同会場)開催に引き続き,2024年度はM&M部門との合同OSを準備中です.両部門が関係する研究・開発テーマについて,互いの学術領域との情報共有・交換できる絶好の機会であり,M&M部門で活動されている方々との交流も可能です.一方,国際会議に目を向けますと,12/5(木)~7(土)に7th Asian Symposium on Materials and Processing(ASMP2024)をインド工科大学(IIT)マドラス校(インド・チェンナイ)にて開催予定であり,第二技術委員会内に設置された組織委員会に準備いただいております.ASMPはアジア各国を中心とする機械材料,材料加工,特性評価等の各分野の研究者・技術者が集い,講演発表を通じて,国際交流の場となることを意図した国際会議です.また第3回(ASMP2012)以来のIITマドラス校での開催であり,研究環境,街並み等の12年前からの変化や,インドの現在の活気を肌で感じることができる絶好の機会となることが予想されます.これらの講演会が会員同士の交流,情報交換や講演発表の有益な機会となるべく,部門運営委員会一丸となって準備する所存ですので,皆様のカレンダーにこれらの講演会日程を書き込んでいただけましたら幸いです.特にM&P2024およびASMP2024での講演発表は各種表彰の対象予定ですので,若手会員や学生会員の皆様の積極的なご参加をお待ちしております.

 さて,2023年度に学会本部に提出した本部門の重点活動項目の中に,「産業界への貢献」,「大学と企業との交流の推進」があります.これらは応用・実用研究領域も含む本部門の特長でもあり,これまで以上に強化したい点でもあります.前述のM&P2024では,企業所属会員が開発されたあるいは開発中の新技術,新装置等をご紹介いただける新技術開発フォーラムのセッションを設ける予定です(もちろん一般セッションでの講演発表も歓迎いたします).また第八技術委員会を中心にご準備いただきますM&Pサロンの多くは企業所属の技術者・研究者から技術・研究話題をご提供いただき,産学連携のきっかけ作りを目指しています.同じく第八技術委員会を中心にご準備いただきます講習会は産業界でのニーズを考慮したテーマ設定ですので,社内の若手教育,中堅技術者・研究者のリスキリングにご活用いただけることを期待しています.このように企業,大学,学会ともにウィン・ウィン・ウィンの関係を構築できるよう部門運営を進めてまいります.

 同じく重点活動項目の中に「部門間交流」があります.これは前述のM&P2024でのM&M部門との合同OSのほかに,本部門,計算力学部門の2部門合同から始まった講習会があります.2024年度からはM&M部門も加わり,3部門合同(2024年度は本部門が幹事部門)の講習会「機械材料・材料加工のシミュレーション・計測と力学(第4回)」を6/18(火)にオンラインで開催予定ですので,奮ってご参加ください.このような部門間交流を通じて,部門外に本部門のプレゼンスを示すとともに,部門内に新風を吹き込む所存です.

 以上,部門行事紹介の色が濃くなりましたが,人口減少に起因する会員減少の波が押し寄せる中,本部門のさらなる活性化のためには,より多くの会員の皆様に部門行事に参画・参加いただくことが最重要と考えています.多くの会員の皆様に部門運営・活動に関心を持っていただけるよう全力投球しますので,ご支援を賜りますようお願い申し上げます.