No. 09-12講習会「高品位厚膜創製プロセス」

−溶射・Cold SprayAero-Sol Depositionの基礎と将来展望−

機械材料・材料加工部門 企画

[協賛:溶接学会,日本溶射協会,表面技術協会]

 

開催日 2009313日(金)9:3019:00

 

会 場 日本機械学会 1〜第2会議室

[東京都新宿区信濃町35番地 信濃町煉瓦館5階/電話 (03)5360-3500JR総武線「信濃町駅」徒歩1 http://www.jsme.or.jp/gakkai.htm ]

 

趣 旨 各種熱プラズマや燃焼フレーム等により加熱・加速された数十mmサイズの粉末粒子の堆積により,基材上にmmオーダーに至る厚膜を形成する溶射法が,種々の産業分野における基盤技術として重要な役割を果たしつつある.ただし,同法の制御性・信頼性は未だ十分に確立されたとは言い難く,プロセスの一層の適用拡大に向け,信頼性保証・制御性確立が求められている.一方近年,当該分野における新たな潮流として,超高速性の付与により,溶融させることなく粒子を堆積させる,コールドスプレーおよびエアロゾルデポジション法など新規プロセスの台頭が著しい.ただし,これら新規プロセスの実プロセスとしての展開は,未だ未知の領域である.本講習会では,これら厚膜創製プロセスに対する理解を深め,また実プロセスとして今後の導入を模索する上での一助として,これら新旧プロセスの基礎ならびに将来への展望を解説する.

 

題目・講師  (司会/午前:安井講師,午後:袖岡講師&片野田講師)

 

 9:30- 9:45【開催の挨拶,全体概要の説明】

豊橋技術科学大学 工学部 教授 福本 昌宏

 9:45-10:30/(1)原材料としての金属,セラミックス,サーメット,粉末から棒材まで

 容射法の分類と容射材料の種類,製造方法による容射材料の性状の違い,それらが溶射皮膜の特性に及ぼす影響について概説する.

産業技術総合研究所 エネルギー技術研究部門 袖岡 賢

10:30-11:15/(2)溶射用熱源としての熱プラズマ発生技術と各種応用展開

 熱プラズマ発生装置の原理と生成プラズマの特徴,その材料加工への応用例,さらに熱プラズマの新しい応用展開を述べる.

大阪工業大学 工学部 教授 田原 弘一

11:15-12:00/(3)単一粒子の挙動解析による溶射プロセス制御への指針

 膜構成の基本単位となる単一粒子の偏平挙動を解明し,得られた知見を基に溶射プロセス制御のための指針を提案する.

豊橋技術科学大学 工学部 教授 福本 昌宏

13:00-13:45/(4)各種プラズマの活用による革新的膜創製プロセス

 各種プラズマによる成膜技術について概観すると共に,マイクロ波による新しいプラズマ溶射技術について紹介する.

豊橋技術科学大学 未来ビークルリサーチセンター 准教授 安井 利明

13:45-14:30/(5)コールド&ウォームスプレーのための圧縮性流体力学の基礎

 コールドスプレーとウオームスプレーにおける気体の流動状態を計算するための圧縮性流体力学の基礎について解説を行う.

鹿児島大学 工学部 准教授 片野田 洋

14:30-15:15/(6)ウォームスプレー法の基礎と高機能皮膜創製への応用

 原料粉末を適度に加熱して基材に高速度で衝突させることによって成膜するウオームスプレー法の原理と応用例を紹介する.

物質・材料研究機構 コーティング・複合材料センター センター長 黒田 聖治

15:30-16:15/(7)コールドスプレー法の基礎と応用 −トーチデザインから実用例まで−

 コールドスプレー法の原理,特徴,トーチノズルのデザイン,応用検討事例,最近の動向などについて述べる.

信州大学 工学部 准教授 榊 和彦

16:15-17:00/(8)日本発/高品位膜創製のためのエアロゾルデポジション法の基礎と応用

 エアロゾルデポジション(AD)法は,セラミックス粉末を基板に吹き付け常温で緻密に固化する新規なコーティング手法で,日本独自の技術である。本セッションでは,AD法のコアとなる常温衝撃固化現象(RTIC)のメカニズムを概説するとともに,最新の応用事例や今後の可能性,さらに実用化事例について紹介する.

産業技術総合研究所 先進製造プロセス研究部門 グループリーダー 明渡 純

 

17:10-19:00/懇親会【受講者並びに講師とも参加費は無料(八千代寿司,立食パーティー)】

 

定 員 60名,申込み先着順により定員になり次第締め切ります.

 

聴講料 本会・協賛学協会会員20.000円,会員外30.000円,本会・協賛学協会学生員7.000円,一般学生18.000

 いずれも教材1冊分代金を含みます.開催日の10日前までに聴講料が着金するようにお申し込み下さい.以降は定員に余裕がある場合,当日受付をいたします.なお,聴講券発行後は取消しのお申し出がありましても聴講料は返金できませんのでご注意願います.

申込方法 申込者1名につき,会誌1月号(告20ページ)の行事申込書1枚(コピー可)に必要事項を記入し,代金を添えてお申し込み下さい.下記ホームページからもお申し込みいただけます.

http://www.jsme.or.jp/kousyu2.htm

 

教 材 教材のみご希望の方には,1冊につき本会・協賛学協会会員2.000円,会員外3.000円にて頒布いたしますので,代金を添えてお申し込み下さい.講習会終了後発送いたします.なお,本講習会終了後は教材を販売いたしません.入手ご希望の方は本行事にご参加いただくか,または上記と同様の方法にて開催前に事前予約申込みをお願いいたします.

 

(担当職員 増田一夫)